焙煎
焙煎機の種類
珈琲を焙煎できる道具としては手網や焙烙、鉄鍋など身近なものもありますが、通常は専用の機械を使って行います。
焙煎機には、大きく分けて次のような種類があります。
熱風式焙煎機
熱風により乾燥させるタイプ。一度に大量の焙煎を行うことができるので大手のメーカーで使われています。
半熱風式焙煎機
熱風と直火の中間で、鉄板で豆を煎りながら熱風で乾燥させるタイプ。3キロから5キロくらいの容量のものがよく使われているように思います。
直火式焙煎機
網焼きのように火で焼き上げるタイプ。小型のものもありますが、よく使われるのは半熱風と同じく3キロから5キロ位の容量のものではないでしょうか。
3キロ以上の焙煎機となると価格もかなり高くなります。
それぞれ長所、短所があり、好みの問題もあるのでどのタイプが優れているということはできないはずです。
ロースターが焙煎機の能力を理解し、その能力をいかに発揮させられるかが大切なことかもしれません。
モカの焙煎
モカは、欠点豆が多く、バラツキも多い豆です。
欠点豆を丁寧に取り除いている店でなければ、なかなかおいしいモカを飲むことはできないでしょう。
また、コロンビアのように水分量が多く、堅い豆が手網焙煎の初心者には焙煎し難いと言われていますが、ある程度の経験を積むとモカのようにバラツキの多い豆の方が難しくなるはずです。
モカでも良いものを選べば欠点豆の少ないものもあるのですが、サイズのバラツキはどうしようもないかもしれません。
モカは、一般にサイズにバラツキがあるだけにとどまらず、含水量もかなりバラついています。
そのまま焙煎したのでは、混合焙煎をしているような状態になってしまいます。
このようなバラついた豆を焙煎するときは、多少なりともサイズを揃える努力をした方が良いようです。
モカはただでさえ欠点豆が多く、大きい豆や小さい豆を排除してしまったのでは、元の量の半分くらいを捨てることになってしまうかもしれません。
例えば、欠点豆(極端に大きさの異なるものも含む)、大きめの豆、小さめの豆の3つに分けて、欠点豆は捨てますが、大きめの豆と小さめの豆を別々に焙煎するという方法です。
焙煎し終わってから2つをブレンドするといいのです。煎りムラも少なく明らかにおいしいモカに仕上がります。
ただ、この方法は非常に手間がかかり自家焙煎店などでは無理があると思いますが、手網でやるにはかなり有効な手段だと思います。
手網と焙煎機の違い
焙煎機による焙煎と手網焙煎の最も大きな違いは、周りを囲っているものがあるかないかです。
つまり、釜の中で焙煎するか、囲っているもののない外気の中で焙煎するかの違いになります。
焙煎機では下からのバーナーによる加熱よりも、釜の内部の温度上昇による加熱のほうが生豆に与える影響が大きいのです。 半熱風式の焙煎機になるとその傾向は特に強くなります。
それに対して、手網焙煎は周りを囲っているものがないためガスコンロ等の下からの加熱の割合が多くなります。そして外気の温度や空気の流れなどから受ける影響がかなり強いといえます。
焙煎機とは異なり不確定な要素が多いのが手網焙煎であり、 少しの変化で味にも大きく影響が出てきます。
そして、私も、長年手網焙煎をやってきたのですが、はじめのうちは焙煎した豆を何度も捨てています。飲めるレベルのものができるまでには相当な回数を積む必要があります。
そのときの環境によっては。どうしてもうまくいかないこともあります。
ただ焙煎するだけなら簡単にできるのですが、おいしく焙煎するというのは非常に難しいことです。
練習を繰り返す内に少しずつコツがつかめてきて、多くの時間をかけて自分にとっておいしいと思えるコーヒーができてきます。
手網焙煎は技術や集中力はもちろん、ある程度の工夫も必要です。
現在は、3kgの小型焙煎機を所持していますが、手網での焙煎とは異なる部分が多いです。しかし、手網での練習は焙煎感覚を磨く上でも相当に重要なことであるように思います。